震度6強の地震から2年。
現代建築の粋と世界初の技術を集めた修復作業が進行中の熊本城では
現在、小天守がリアルな「天空の城」と化しております。
・・・城って持ちあげられるんだね。
そんな素朴な驚嘆を感じる中、
当院では、2年前に前震が発生した4/14に、
震度6強の地震発生を想定した避難訓練を行いました。
昨年は、外来患者さんがピークの時間帯を想定し、
当院の患者会の患者さんと入院患者さん、透析患者さんに
ご協力をいただいての訓練を行いましたが、
今年は「スタッフ人員が少ない1型外来の日」を想定し、
実際に1型外来に来られたお子さんと
保護者の皆様にもご協力いただいての訓練です。
熊本地震で甚大な被害を受け、
4/16からGWすぎまでのガレージ診療を余儀なくされた当院も、
今や修復作業も完了、平穏な診療の日々を取り戻しております。
たくさんの方のご支援を糧に、
辛く苦しい復旧作業と非常時診療体制を皆で乗り越えた日々でしたが、
2年も経つとその記憶も遠くなっていきます。
そんな中、こうした訓練の打ち合わせをすると、
「あの時はこうだったから、次はこう備えよう」
という細かい記憶がよみがえり、
各部門でのディスカッションも深まります。
また、想定を変えて行うことで
新たに生まれるスタッフ個々の気づきを職員全員で共有して、
新たな対策を考えることもできます。
今回は、当院の防災設備の設置管理を担当くださっている方にも
アドバイスをいただきました。
山口防災設備の野口さん、
今回は本当にありがとうございました!
ちなみに、こちらは、参加いただいた保護者の方からの
評価とアンケート。
合格点、いただけたようです!
あの時の経験を今に活かし、さらには未来に伝えることで
患者さんに安心して医療を受けていただける
安全な環境を提供し続けたいと考えています。
最近、過去の大きな厄災が記録され残されている文献や石碑について、
当時の人達が「どうしてそれを残そうと思ったのか」というところに
時を超えて共感できるようになってきました。
震災はとても辛い経験でしたが、
この経験を、自分の大切な人のために活かすと共に、
「未来の人達に伝え、その命を守るために役立てたい」
と改めて思っています。
熊本地震から2年経ちました。
2018.04.16